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――今年でいくつになるんだっけ?

40歳になるけど、ほとんど家でギターのトレーニングはしていないんだ。先輩たちには、「そろそろやったほうがいいよ」とか言われてたりして。自分でもそろそろ感じてきているからね。

いま、X.Y.Z.→Aをやっていて、みんなオレよりも先輩たちでしょ。学年で言うと6〜7年くらい上なんだよね。そのファンキー末吉が死にそうな顔をしてツー・バスを叩いているわけ。たとえば、オリンピックとか見ていて、肉体の限界に挑戦しているのって、無条件に美しいでしょう。いま、オレがX.Y.Z.→Aを美しいなって思うのは、それなんだよね。

だからこそ、X.Y.Z.→Aではトライし続けたい。もっとスローなフレーズを弾いてもいいんだけれど、X.Y.Z.→Aには、自分の限界に挑戦し続けるっていう芸風ができてきたんだよね。だって、ステージングなんて筋少のときよりもキツイんだもの。筋少のときって、幅の広い音楽をやっていたから、狂ったようにヘッド・バンギングをする曲なんて、1ステージで4曲くらいだったけれど、X.Y.Z.→Aは最初っから最後までだものね(笑)。

――しかも、筋少のときには、大槻のMCが演奏と同じくらい長かったしね。

そうそう。MC中は汗もひいたし、化粧も直せたし、タバコも喫えたし、ヘタすれば食事だってできたくらい時間があったからね(笑)。いま、X.Y.Z.→Aは全力疾走だからね。しかも、空気の薄いライヴ・ハウスで。

――X.Y.Z.→Aがライヴを始めたときに、橘高ちゃんは倒れないだろうかっていうのが、いちばん心配だったもの。

オレもビックリした(笑)。さっき言ったように、筋少のいいところは同級生。今度は違うね。先輩に対する尊敬の気持ちがあるから、オレが先に倒れられないんだよね。で、先輩にしても、“なにくそ!”っていう気持ちがあるだろうから、それがおもしろい。それがお客さんにも伝わっているものね。

お客さんは、オレと同世代の人がメインなんだよね。ラウドネスや爆風スランプのファンで若い層がオレと同じくらいの世代だからね。そういう人たちがメインだから、なにかに向かっていく美しさっていうX.Y.Z.→Aの姿は伝わっていると思うんだけれどね。だからこそ、いまの10代の人たちに観に来てほしいんだ。

10代のころに、無条件にそういうものを見ないとね。オレもそうだったように、アタマばかりが年取るような世代でしょ、10代っていうのは。無条件な肉体の挑戦とか、ライヴのエンディングに向かって突き進んでいくさまとか……オレはライヴってセックスみたいなものだと思っているから、どうやってエクスタシーに向かっていくのかっていうのを、若い人に見てもらいたいからね。きっと感じてくれるものがいっぱいあると思うんだよ。
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